全国高校ラグビー大会 HANAZONO LIVE

黒沢尻工、健闘及ばず 諦めない姿に拍手 /岩手

(2016/12/29 11:18)

 東大阪市花園ラグビー場で開かれている第96回全国高校ラグビーフットボール大会(日本ラグビーフットボール協会、毎日新聞社など主催)の1回戦で、県代表の黒沢尻工は28日に佐賀工と対戦し、12-64で敗れた。2年連続となる初戦突破を果たせなかったが、ノーサイドの笛が鳴るまで諦めない姿に、スタンドから惜しみない拍手が送られた。【小鍜冶孝志】

 黒沢尻工は、持ち味の「攻めるディフェンス」を武器に、初戦突破を狙った。

 前半7分、佐賀工に先制トライを許す。その後も立て続けに失点した。「相手の速いパス回しに一歩下がってしまった」(FWの佐々木隆太選手・3年)という。

 それでも同23分、ゴール手前でラックから抜け出したFWのウィリアムズ・智介・ロバート選手(3年)が、チーム初得点となるトライを決める。「後半いけるぞ」。反撃ムードが高まる中で、前半を折り返した。

 ハーフタイム。「前へ出るディフェンスを忘れるな」。高橋智也監督は選手を活気づけて、グラウンドに送り出した。

 後半、最初のトライは佐賀工だった。続けて失点し、後半10分には50点差を付けられる。「前に出てボールを奪いたいが、相手のスピードに追いつけない」。歯がゆさを感じながらも、TBの八重樫春樹主将(3年)らは立ち向かった。

 同12分、FBの阿部竜二選手(2年)が右ラックのこぼれ球を拾い上げた。「少しでも点差を縮めたい」。そのまま独走して、右隅にトライを決める。その後もスクラムやモールで敵陣まで攻めたが得点できず、最後まで佐賀工の素早い展開ラグビーに圧倒された。

 「春先は勝てなかった弱いチームが、ここまで立派に戦ってくれた。お疲れさまでした」。高橋監督は肩をふるわせて涙を流す選手一人一人の顔を見渡しながら、ねぎらいの言葉をかけた。

仲間ともっとプレーしたかった 黒沢尻工・FW(3年)ウィリアムズ・智介・ロバート選手

 前半23分、相手ゴール手前の密集でボールを受け取った。「流れを引き寄せたい」。倒されながらもボールを離さず、チーム初得点となるトライを決めた。敗れたものの、体格を生かしたパワープレーでチームを鼓舞し続けた。

 ラグビーを始めたのは中学3年の冬。友人に誘われて大会に出場した。走るのは苦手でルールも分からなかったが、仲間と一体となってボールを追いかけて、負けたら全員で悔しがるラグビーの魅力にとりつかれた。

 中学は剣道部だったが、黒沢尻工でラグビー部に入部。体力的にも付いていくのがやっとだった。試合では、前半で息が尽きる。パスを回しながら200メートルを20本走るなどして、1試合を通して走れる体力を身につけた。

 来春、東洋大に進みラグビー部でプレーする。他の3年生は、地元企業などに就職する。「もっと一緒にラグビーがしたかった。これからは岩手に残る仲間たちに届くような活躍をしたい」。そう話して涙をぬぐった。【小鍜冶孝志】

黒沢尻工 反7

 1 1 0 0  7 1 0 0 0  5 12

 T G P D  前 T G P D  後  計

 4 4 0 0 28 5 4 1 0 36 64

佐賀工 反9

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