全国高校ラグビー大会 HANAZONO LIVE

1回戦 和歌山工、初戦突破ならず 強豪相手に善戦、温かい拍手 /和歌山

(2016/12/28 13:08)

 第96回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社、日本ラグビーフットボール協会、全国高体連など主催)が27日、東大阪市の花園ラグビー場で開幕した。大会第1日に登場した県代表の和歌山工は、27大会ぶり3回目の出場の明大中野(東京第2)に10-31で敗れた。昨年に続く初戦突破はならなかったが、最後まで諦めず相手に食らいついたフィフティーンに、スタンドから温かい拍手が送られた。【石川裕士】

 ▽1回戦

和歌山工 反5

 0 0 1 0  3 1 1 0 0  7 10

 T G P D  前 T G P D  後 計

 2 1 0 0 12 3 2 0 0 19 31

明大中野 反12

 和歌山工の選手たちは、試合に敗れはしたが、強豪との一戦で成長の跡を見せた。「いい試合だった。来年こそ勝とう」。ノーサイドの笛が響くと、チームカラーの赤で染まったスタンドからは、ねぎらいの声が飛んだ。

 前半は先制されながらも粘った。終了間際にスタンドオフの古川晃平選手(3年)のペナルティーゴールで3点を返し、3-12で後半へ。だが、開始早々、明大中野のバックス展開を止められず、続けざまにトライを奪われた。「今までなら崩れる場面」(山下弘晃監督)だった。

 だが、選手たちは慌てなかった。「守りはしっかりできている。攻撃もやってきたことをやろう」と声を掛け合った。すると後半8分、相手陣22メートルライン付近のスクラムからパスをつなぎ、最後はセンターの河波風太選手(2年)が「前が空いているのが見えた」と左中間にトライ。古川選手がゴールも成功させ、10-26と追い上げた。

 その後、1トライを奪われて押し切られたが、再三ゴール前に迫るなど最後まで集中力を切らさず、勝利を目指した。試合後、藪内槙一主将(3年)は「全国で通用する部分と、足りない部分が分かった。次はやってくれるはず」。県勢初の3回戦進出の目標を後輩たちに託した。

亡きいとこに思い届け 和歌山工・山野選手

 和歌山工のフランカー、山野永遠(とわ)選手(2年)は全力で楕円(だえん)球を追った。プレーを支えたのは、難病のため今月亡くなったいとこから贈られた白いスパイクだった。

 いとこの畑中健太さん(29)は、全身の筋肉が衰える筋ジストロフィーのため小学校高学年で車椅子生活になり、3年前からは寝たきりに。気管を切開して人工呼吸器を取り付け、声が出せなくなり、周囲に息遣いや唇の動きで意思を伝えた。山野選手にとって年の離れた兄のような存在だった。

 昨秋、畑中さんが伝えてきた。「スパイク欲しい?」。一緒にパソコンを見ながら選んだ。畑中さんは花園出場を祝って、もう一足贈ろうとしていたが、今月10日に亡くなった。

 「スパイクは、飽きっぽく、練習嫌いな僕への応援だったと思う。体が自由に動かせない健ちゃんの代わりに頑張ろうと思った」。練習で手を抜かなくなり、レギュラーとして花園に立ったが、勝利を報告することはできなかった。試合後、「もっと体を大きくしてチームの役に立ちたい。来年こそ絶対に勝つ」と亡きいとこに誓っていた。【石川裕士】=一部地域既報

応援幕に思いを

 ○…バックスタンドには、保護者や部の支援者らが寄せ書きをした応援幕2枚が張られた。現役部員と卒業した元部員の保護者らでつくる「絆の会」が作製。チームカラーの赤色で、「絆」と「win」の文字の周囲に激励の言葉がびっしり。「やる気! 元気! 本気!」と記した同会の谷本晃一会長(53)は「応援を力に変え、思い切りプレーして」と声援を送っていた。

高校ラグビーニュース

PR

Twitter

応援メッセージ

Twitter・インスタグラムともにハッシュタグ「#高校ラグビー」応援メッセージを投稿してください。