全国高校ラグビー大会 HANAZONO LIVE

心身鍛えた総合力 鹿児島実、初戦は27日の開幕日 /鹿児島

(2016/12/25 15:14)

「エース不在だからみんなが一つ」

 第96回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社など主催)が27日、東大阪市花園ラグビー場で開幕する。3年連続17回目の出場となる県代表の鹿児島実は開幕日に初戦を迎え、新潟工(新潟)とぶつかる。大舞台に挑むチームを紹介する。【田中韻】

 グラウンド脇に盛られた大量の砂を、選手たちがひたすらスコップですくい続ける。背筋を鍛えるため今年から取り入れた筋力トレーニング。顔からは大粒の汗が噴き出る。「挑戦者の気持ちを忘れず、心身を鍛えたかいがあった」。顔をゆがめる選手たちを見やりながら、富田昌浩監督(39)は振り返る。

 今年6月、全国高校総体県予選決勝の鹿児島工戦。平均体重で10キロ近く上回る重量フォワード(FW)にモールやラックで崩され、競り負けた。鹿児島実の現チームが県内の大会で初めて経験した敗戦。「今年の鹿実では花園は無理」と厳しい評価も聞こえ、全員がうなだれた。「完全にフィジカル(肉体の強さ)で負けた。相手に圧倒され、持ち味の粘り強さを発揮できなかった」。CTB平良海斗主将(3年)は当時の悔しさを忘れない。

 チームは敗戦直後から、当たり負けしない強固な体作りに取り組んだ。まずは全員が学校の食堂で食事をとるようにし、丼飯3、4杯をノルマに。練習では陸上部並みに走り込み、70メートル近い急坂を駆け上がる「坂ダッシュ」を繰り返した。ウエートトレーニングも週の半分まで増やし、3年間レギュラーだった選手が「チーム史上最も過酷な練習」と音を上げるほど体をいためつけた。

 FW陣は体重と走力がともにアップし、夏休みを過ぎた頃にはチームの平均体重も80キロを超えた。FW野崎賢士選手(3年)は「力だけでなく、全員が走ってボールを回せるようになった」と練習の成果を強調する。

 11月の県予選決勝。その半年前に惜敗した鹿児島工をFW、バックス一体のランニングラグビーで圧倒し、雪辱を果たした。高校日本代表やユース代表入りするエース級はいないが、全ポジションからボールを動かす展開力でつかみ取った花園切符。CTB福岡龍星選手(3年)も「飛び抜けたエースがいないからこそ、みんなが一つになれた。チームの総合力こそラグビーの要」と実感した。

 富田監督は「これまで指導した中で最も成長の可能性を秘めたチーム。しっかり暴れてくれ」と選手たちを花園のグラウンドに送り出す。

鹿児島実のメンバー

             身長  体重

  1 大田修平 (3)180  95

  2 平間透弥 (3)167  77

  3 野崎賢士 (3)175 106

  4 小浜康嵩 (2)181  85

  5 金井海希也(1)180  92

  6 原田浩太郎(2)174  80

  7 東啓太郎 (2)171  85

  8 内田康喜 (3)170  83

  9 重海人  (3)166  64

 10 有田闘志樹(2)174  75

 11 西村晃毅 (1)170  68

<12>平良海斗 (3)172  73

 13 福岡龍星 (3)168  78

 14 田村文哉 (2)168  75

 15 野村慶太 (3)170  75

 16 稲森悠真 (2)175  92

 17 野元航太郎(2)185 102

 18 坂元章久 (2)173  84

 19 宮元直琉 (2)170  85

 20 前原匠海 (3)166  84

 21 治野賢至 (1)162  62

 22 福島大貴 (1)177  76

 23 山戸幸紀 (1)174  65

 24 手蓑陸人 (1)180  80

 25 黒葛野拓夢(1)168  63

 ※左の数字は背番号(< >は主将)。カッコ内数字は学年

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