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第3章 80年代のブリティッシュ・ロック

(その2)ダブ、エスノ・アバンギャルド
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 レゲエを中心として進化、ブームとなったスカ・リバ
イバル。そのスカとはまたちがう手法でレゲエを変えた
のがダブと呼ばれる手法です。

 ダブとはもともとの意味はオーバーダビングのことで、
レコーディングの技術のことでした。ところが、この多
重録音のための技術を逆手にとって、マルチテープで色
々なサウンドをつくってしまったところ、これが大ヒッ
ト、ダブというジャンル名にまでなってしまったのです。

 基本的には現在で言う、リミックスと似た感じですが、
当時はどうしてこうなるのかわからん?というくらい新
しいサウンドだったのです。

 マルチレコーディングされた音のひとつひとつを個別
にエフェクト処理したり、バランスをわざと崩したり、
はたまた音を切ってしまったり、まるで、ミキシング・
コンソールを楽器のように使ってしまう手法なのだ。ま
ぁ、今はこんなことデジタル機械をつかえばすぐできる
んですが・・・。

 そして、このダブの手法と、レゲエという音楽がみご
とにマッチして、ダブ・サウンドという新しいレゲエが
誕生したのです。

 このダブ・サウンドはこの後、90年代に至るまで、
ポップミュージックの1つの主流として大きく影響をあ
たえて行くことになります。(リミックス・サンプリン
グ)

 それではダブ・ミックスとやらを聴いてみよう。
    ↓
「 SWEET FOR MY SWEET / C.J.LEWIS 」

 これが音楽として流行したのと同時にダブ・エンジニ
アという職業も出現、いろんなアーチストがオーダーし
てきて大変いそがしかったそうな。

    +    +    +

 このレゲエ、スカ、ダブなどはゆーてもジャマイカの
音楽がルーツですが、イギリスのポップミュージックの
中には、これ以外の音楽に影響をうけた物があります。
それがエスノ・ロックと呼ばれるものであります。

 これは、そのまんまエスニックなテイストを持つ、ま
たはビートを取り入れたロックのことで、主にナイジェ
リアなどのアフリカ系音楽の要素が入っています。アフ
ロ・ファンクと呼ばれるこの音楽に刺激をうけたイギリ
スのミュージシャンがつくったものである。

◆ピーター・ガブリエル

’80頃から、アフロ・リズムを取り入れはじめ、以降
もエスニックな音楽への傾斜を深め、数々のフェスティ
バルも提唱、エスノ・ロックの代名詞的存在となる。つ
いには、本人が主催するレーベル、“リアル・ワールド”
を設立。現在でもワールドミュージック伝道者として、
幅広い活動をなさっている。

 また、このピーター・ガブリエル提唱のフェスティバ
ルには、いわゆるロックミュージシャンも数多く参加、
これをきっかけにエスノ・ロックにトライするロック・
アーチストが増えた(エコバニなど)。

 実はこれらの音楽、特にエスノ・ロックがうまれる源
は、アメリカにあったのです。80年にトーキング・ヘ
ッズがアルバム“リメイン・イン・ライト”を発表。こ
こにはアフロ・ファンクのビートがふんだんに取り入れ
られ、人々をあっと言わせたのだ。これが、イギリスの
ミュージシャンを大きく刺激したと思われる。

 そして、このロックと、アフロ系ビート、またはダブ
の要素などをミックスした音楽をアバンギャルドと呼ん
だのだ。

 何はともあれ、ロックというものが、ビートの部分か
ら変化してしまうほど、新しい何かを求めていた時代で
あることはまちがいないでしょう。

 来週はこういう時代をつくり、支えていたプロデュー
サーのお話です。

(次回は「プロデューサー/エンジニア」)



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