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第3章 80年代のブリティッシュ・ロック

(その1)ニュー・ロマンティック
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 80年代に入ってイギリスでは、アメリカのファンク
・ビート、アフロ、それにエレクトロニクス・サウンド
をミックスしたユニークな音楽が新しいブームとして出
現してくる。もちろん、ここに至るまでには、パンク、
ニューウェイブ、スカ、レゲエと、多様化し続けた70
年代の音楽があってこそ、というのは当たり前です。

 そして、70年代は主にこういうブームの裏にインデ
ィーズ・レーベルというものが存在していましたが、こ
の新しいブームは逆にメジャー・シーンとしてブームに
なったという点も80年代ならでは、という動きなので
す。ニューウェイヴよりもシステム化され、入念な企画
のもと商品化され、ブームとなっていったのです。その
新しいムーヴメントを“ニュー・ロマンティック”と呼
びます。

◆アダム・アンド・ジ・アンツ

 ごぞんじ、元セックスピストルズのマネージャー、マ
ルコム・マクラレンが見出したグループ。80年発表の
「アダムの王国」というアルバムは全英チャートで16
週間連続1位という快挙をなしとげる。

 派手な海賊風ファッション、アフリカンのリズム、で
もパンクの洗礼を受けている、というまったく新しいダ
ンス・サウンドで、新しい音楽をつくり出した。

 この頃のロンドンは、ちょうど新しいものを求めて、
若者たちがうろうろしている状態。そんな所にこのマル
コムの作戦は見事にハマったのである。そして、その仕
掛けに一役かったのが、ナイトクラブ“ブリッツ”だっ
た。ブリッツには毎晩のように趣向をこらしたファッシ
ョンの若者たちがつめかけた。こうしてクラブ・シーン
からメジャーをまきこんで大ブームになったニュー・ロ
マンティックは、多数の人気バンドを生み出したのだ。

 スパンダーバレエ、ウルトラヴォックス、ヒューマン
・リーグ、ヤズー、ABC、などなど。

◆デュラン・デュラン

 81年、「デュラン・デュラン」でいきなりメジャー
デビュー。才能とルックスをかねそなえた5人の若者は、
デビュー以来、たて続けにヒットを出し、ニューロマン
ティックのブームを頂点へとみちびいた。しかし、彼ら
はニューロマンティックのヒーローにとどまらず、より
スケールの大きな目標をかかげ、行動に出た。アメリカ
進出である。

 そのルックス、ダンサブルな音楽を武器に、ビデオ・
クリップを制作、MTVを最大限に利用し、すんなり目
標を果たしてしまったのだ。

 この成功は、後に数多くのブリティッシュ・グループ
をアメリカに送り出すきっかけとなった。(ブリティッ
シュ・インヴェイジョン)

    +    +    +

 ニューロマンティックとは何か?ニューウェイヴ同様、
いろんなものがまざっているから、一口で説明はできま
せん。

 でも条件としては、ダンサブルな音楽と、ファッショ
ナブルなルックス。この2つを持っていること。そして
それをメジャー・シーンがバック・アップしたものをニ
ュー・ロマンティックと呼ぶのだと思います。

 そして、ニューロマンティックの世代はほとんどが何
らかの形でパンクの洗礼をうけている、ということです。

 だから、単にアイドルと言うと、本人たちには気ィ悪
いかもしれません。でも、このアイドル性は日本ではめ
ちゃうけたのも事実。ニューロマンティック系のグルー
プは日本でそーとー人気があったのだ。音楽雑誌もよう
売れとったもんなー。

 来週はダブ、エスノ・アバンギャルドの話です。

(次回は「ダブ、エスノ・アバンギャルド」)



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