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第2章 70年代のブリティッシュ・ロック

(その3)ニュー・ウェイヴ
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 まずはパンクとの関わりから・・・。

 何はともあれ、パンクのブームはすごかった。ただ、
勢いがありすぎたため、短命であったのも事実。そのス
ピリットや、ファッションなど、今だに話題性と影響力
はすごいものがありますが、当時のイギリスのロック・
シーンにおいては、もはや次の音楽が産まれてきていた
のでした。

 それがニュー・ウェイヴと呼ばれるものであります。
ただし、ニュー・ウェイヴの源はパンクである、という
のは確実です。変化なのか、進化なのかは人によってと
らえ方はちがうにしろ、パンク・ロックのムーヴメント
が無ければ産まれていなかったのは本当です。

 そしてもう一つ、パンクのブームが残した大きなもの、
それは“インディーズ・レーベル”でした。直接、何か
したとか、そんな証は無いにしろ、パンクのスピリッツ、
“やりたきゃ、やれ!やりたいことをやれ!”これが数
々のインディーズ・レーベルの誕生につながっているの
です。

 一方、アーチストの側も、メジャーをめざしていろい
ろするのではなく、自分達の音楽というものを追求して
いった。そしてパンクをルーツにしながら、いろんな形
に変化していったのです。

 そんなアーチストとレーベルがタッグを組んで、メジ
ャーには考えられない個性的な活動がひろがっていった
のだ。そして、当時のメロディー・メイカー紙が、こう
いう、パンクという言葉ではくくりようのないアーティ
ストのことを“ニュー・ウェイヴ”という表現で紹介し
たのがきっかけで、新しいジャンルが誕生、イギリス全
土にとび火していったのです。

◆エルビス・コステロ

 インディーズ・レーベルの歴史上、いちばん成功した
と言っても良いレコード会社、“スティック”。パンク
・ブームの中から、独特の活動をはじめ、あらゆる部分
で業界に新風をまきおこした。その後、ラフ・トレイド、
チェリー・レッド、スモール・ワンダー等、数多くのイ
ンディーズ・レーベルが設立、インディーズが1つのブ
ームになっていく。

 このエルヴィス・コステロもスティックから77年に
デビュー。ニュー・ウェイヴの第一人者としてその活動
が注目を集める。

◆XTC

 エルビス・コステロと同じく、ニュー・ウェイヴの代
表格として活動。パンクではかたずけられない新しい感
覚で、作品を次々と発表、人気を得る。

◆DEVO

 アメリカ出身のニュー・ウェイヴ・バンド。77年か
ら自主レーベルで活動。78年にはスティックからもリ
リースしている。ニュー・ウェイヴから変化したテクノ
・ポップの代表格としても有名。

    +    +    +

 ニュー・ウェイヴ/パンクはゆーてもほぼ同時期にブ
ームが来ている。基本であるパンクのスピリットはどち
らも同じく位強く、そのスピリットがインディーズのブ
ームをつくり、この2つのブームを支えていったのであ
る。ゆえに、パンクとニュー・ウェイヴのちがいは音楽
性にあると言える。

 パンクは基本的に3コード、そして演奏力というより
はパワー、説得力が中心。唱うのではなく、さけぶ!

 これに対し、ニュー・ウェイヴはメロディーがあり、
表情がある。パンクとはまた違った説得力を持つ。だか
ら、トム・ロビンソン・バンドやJAMはどっちかとい
うとニュー・ウェイヴです。

    +    +    +

 そしてパンクの代名詞として活動していたセックス・
ピストルズが突然解散、ヴォーカリストであったジョニ
ー・ロットンはP.I.L.というグループで今度はニ
ュー・ウェイヴ・アーチストに変身。

 ピストルズ脱退後、ジャマイカに渡っていたジョンは、
ここでいろんな影響をうけ、そのサウンドにスカやレゲ
エのビートをとり入れた。これをきっかけに、ニュー・
ウェイヴはますますバリエーションを持ち、幅広い音楽
へと進化していくことになるのだ。

 来週はこのスカ、レゲエのテイストを持ったアーチス
ト、そしてイギリスの音楽とレゲエの関係をお話します。

(次回は「スカ、レゲエ」)



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