楊原京子さんインタビュー


「あのブローチは何?!」とピュア・ラブファンの間で騒然の筒井みつる。演じる楊原(やなぎはら)京子さんは奈良県出身の21歳。5年前、16歳の時にドラマ30『命賭けて〜あなたはわが子を守れるか!?』で薬物中毒に陥る高校生役に抜擢され、父親役の篠田三郎さんと熱演を繰り広げられました。
みつる役を演じるに当たって、どんな風な役作りを考えられたのでしょうか?お話をお伺いしました。

―「ピュア・ラブ」はこれまでにご覧になったことがありましたか?
「『紅絲禅』を見て、何か癒される気がしました。ゆったりした時間の流れとかお寺のお坊さんとの恋愛とか、他にはこういうのないじゃないですか?木里子と陽春はなんで早くくっつかないんだーと思いつつ…(笑)」

―木里子さんをどうご覧になりました?それに対してみつるをどう思われましたか?
「すごく控えめな方ですね。逆にみつるは自分のことをアピールしている。だから、声を大きめにして存在感を出してみようかな、と。ただ立ち居振る舞いが大変で…」

―どの辺ですか?
「もう全部です(笑)。作法も何も知らなかったので、畳の上をちゃんと歩くことも出来なくて…初日に所作を教えてもらって、あとはビデオをもらって勉強しましたが、むずかしいですねー。お茶を飲むのもむずかしい。普段やっていないことを手馴れた感じに見せないといけないし、最後まで闘いでした。出来ると思っていたことができなかったり。でも勉強になりました。お茶の出し方とか、これからも使えるなあって…あと、言葉づかいの語尾には気をつけていました」

―みつるとご自身と似ているところ・似てないところありますか?
「基本的に性格とか似ているんですよ。私もみつるみたいに出ていくのは確実ですね〜(笑)。似てないところは、いい子すぎるところかな。みつるは人のことを悪く思っていない。ただ陽春さんが好きで、好きで、それだけ。私より出来た子だと思います。」

―以前、『命賭けて』で、篠田さん、猪野さんとご一緒でしたね?
「篠田さんはわざわざ楽屋に呼んでいただき、『今回のみつるは大らかな子だから、いじわるにならずに大らかにそのままでいっちゃえばいいんだよ』って言っていただきました。いろいろ考えていたところだったので、とても心強かったです。猪野さんは久ぶりに会って、『あ、お坊さんだ〜!』って(笑)。私は奈良県出身なのでお寺も多くて、友達とかもお寺の娘さんとかもいるんですが、最近は新宿でもお坊さんを見ると気になります。でも陽春さん、瞳も澄んでてステキですよね〜好きになっちゃいそうです」(あくまで陽春さん、です)

―役作りで何かされましたか?
「みつるの陽春さんへの深くて純粋な思いを表したいな、と思って、『陽春さんが心から好きになれますように』って、おうちの中のあちこちに陽春さんの写真を置いたりしていつも陽春さんのことを頭に置いておくようにしました」

―失敗談とかありますか?
「私、物忘れが激しくて…ニワトリって呼ばれてます(笑)。マイクをどこかに置いてきちゃったり、つけたまま家に帰っちゃったり。セリフも終わると切り捨てちゃってもう、思い出せない。本番のあと、チェックが終わるまでセリフが飛ばないように必死です」

―趣味やストレスの解消は?
「映画は好きで月に7、8本は観ます。最近のお気に入りは「フリーダ」。もう〜感動しました。音楽もすごく好きですね。ラテン系の曲が大好きなんです。テンションが上がるので、仕事の前に聴いたりします。マンボとか習いたいくらい。あとはドライブ。好きなんです。一人で箱根とかへ行って、温泉のハシゴしたりしてます」

―これからどんな方向を目指されてますか?
「バラエティーも勉強させてもらっていますが、やっぱり女優がやりたいです。いろんな役どころをこなせる女優に。私、岩下志麻さんが大好きなんです。『極道の女たち』とか、最近はCMでコミカルなところも見せていらして…あの貫禄と品のよさ、スゴイです。一度だけ通りすがりにご挨拶させていただいたんですが、オーラが出てました」

―最後に「ピュア」なところ、教えてください。
「基本的にピュアなんですけど〜(笑)。最近、犬を飼い始めて、犬の散歩をしてる途中、公園で夕陽を見て涙ぐんでしまったり、風の匂いや、人の家の食卓の匂いがいいな〜って思える時。こういう心を忘れないでいたいですね」


『命賭けて』が終わってから、17歳の時に新幹線代だけを持って、東京のタレント事務所にひとりで飛び込んでいったという楊原さん。「物怖じしない」というまっすぐな性格は、みつるに通じるものがあるかも。その一方、「寂しがり屋のくせに一人が好き」という一面も。明るく性格のいい彼女はスタッフの人気者です。