白血病で木里子と同じ聖ヨハネ病院に入院している上杉翔君です。
演じているのは真栄田和之君。1昨年の「ディア・ゴースト」で時任中尉を頼る子供の幽霊の中のひとりを演じました。
木里子が退院することになり、寂しい翔君ですが、顔には出さず「へっちゃらへーき、ちゃらちゃらへーき」とおどけてみせます。
「それを見ていた篠田さんがへっちゃらへーき≠チて真似するんですよ。
それがすごくかわいらしくて・・・」という小田茜さんの目撃談。見たかったですよね。


特別企画 ドラマを120%楽しむあらすじ
「ピュア・ラブ」をもっと楽しく見ていただくために、ドラマ作りの裏側もチョッピリ教えちゃいます。
第25回(3月4日 月曜)
周作(篠田三郎)は担当医の白井(石倉三郎)に、アメリカにいる従姉妹のマリアンに検査をしてもらった結果、白血球の型が木里子(小田茜)と適合しなかったことを告げる。
一方、翔(真栄田和之)は痛みをともなう抗癌剤投与にも懸命に耐えていた。木里子はそんな翔を励まし、クリスマスまでにセーターを編むことを約束する。
その翌日、木里子の愛犬チャコが…。

第26回(3月5日 火曜)
木里子の愛犬チャコが、てんかん症状を起こして死んだ。周作は、木里子がショックを受けてはいけないと、退院するまで隠しておくことにする。
 そんななか、木里子は翔から「チャコの声が聞きたい」と自宅に電話をかけるのだが、戸ノ山(楠見薫)は「チャコが入院した」と嘘をつく。

第27回(3月6日 水曜)
母親の美幸(塚本加成子)に朝ごはんを作ってもらえないルナ(樋井明日香)は、「かたつむり」に裕太(窪田翔太)を訪ね、忍(尾崎麿基)に朝食を作ってもらう。お金を払おうとするルナに忍は「人の好意は素直に受け取りなさい」とたしなめる。
木里子が退院できることになった。菊乃(高田敏江)と戸ノ山はチャコの死をどう切り出すか悩む。しかし、木里子は見舞いに来た典美(今村雅美)からチャコの死を知る…。

第28回(3月7日 木曜)
 木里子の退院を翔は悲しい思いで見送るが、わざと明るく振る舞う。裕太とルナは木里子の退院に複雑な思いだ。
帰宅した木里子は、チャコのいない寂しさをかみしめる。そして、翌日、来週からの復職を伝えるために、久しぶりに小学校を訪れる。彼女の姿を見て子供たちが駆け寄ってくるが、ルナと裕太はいなかった。

第29回(3月8日 金曜)
周作は木里子の代わりに翔の病室を訪ねる。
日曜日、裕太はルナに誘われ、龍雲寺の陽春を訪ねようとする。ルナは陽春を父親のように慕っていた。一方、木里子も退院の報告に陽春を訪れていたが、ルナと裕太が現れたことから、ゆっくりと話しをすることができなかった。
翌日、木里子は学校に復帰する。

特別企画 ドラマを120%楽しむ特別企画。【監督自らの解説】
〜監督からドラマが大好きなあなたへ〜 「ピュア・ラブ」をもっと楽しく見ていただくために、ドラマ作りの裏側をチョッピリ公開。
第25話
 何かをしながら台詞を喋ってお芝居する。これって案外難しいもんなんです。裕太役の窪田翔太クンとルナ役の樋井明日香ちゃんは食べながらのお芝居が苦手みたい。特にドラマ初出演の明日香ちゃん。第18話から19話にかけての木里子の病室の長いシーンでは、たくさんの台詞やお芝居が気になってみかんやお菓子を殆ど食べることが出来ませんでした。この回もジュースを飲んでシュークリームを食べるというシーンがありますが、明日香ちゃん、少しは慣れたみたいでうまく頬張ってましたよ。
 一方、編み物をしながらのシーンが多くなってきた小田さん。やっぱり手元が気になって、NGを出したりした、かな…

第26話
 終盤にルナとお母さんの壮絶なシーンがあります。元木美幸役の塚本加成子さんは気持ちをドンドン入れて演じるタイプの役者さん。相手が新人の明日香ちゃんでも決して手加減はしません。カメリハから本気で演じます。触発された明日香ちゃんも本気で立ち向かっていました。本番は塚本さんの気合いが最高潮。凄いシーンとなりました。でも明日香ちゃん、ちょっと怖がってたかも…
 怪女優・楠見さんの"泣き"のシーンがふんだんにあります。悲しい気持ちが画面から飛び出さんばかりです。でも可愛さが垣間見えたりして、編集の時に思わず笑ってしまった僕は不謹慎?(スミマセン)

第27話
 この回は涙、涙、涙。
 まずはルナ。収録前、かなりナーバスになっていた明日香ちゃん。やっぱりお芝居で涙を流さなければならないっていうのは相当プレッシャーなんでしょうね。でも見事に本番では大粒の涙が。「ルナの気持ちになったら泣けた」と堂々の弁の明日香ちゃん。
 そして木里子と翔。小田さんはすぐに涙が出ます。ホントに凄いです。第21話・シーン38。病院を抜け出した木里子が周作の待つ病室に戻ってきたシーンです。気が入っていた小田さんはドライリハの時から涙ポロポロでした。それを受けて篠田さんもリハから本気モード。スタッフもピリピリと緊張。で、僕らの言うところの"カメイチ、ホンイチ"の一発本番。そしてOK。収録後、スタッフから「いいシーンが撮れた」という声が聞こえてきて僕も大満足。
 そしてこの回も翔役の真栄田クンとの涙、涙のシーンが。
 このドラマで一体小田さんは何リットルの涙を流したんでしょうか…

第28話
 楽屋にはそれぞれモニターがあって、出番を待つ役者さんは収録中の映像を観ているんです。"ピュア・ラブお笑い担当"の忍・戸ノ山コンビのシーンは楽しんでもらってたでしょうね。
 この回の、退院する木里子を見送った翔に村松ひろみナースが声を掛けるシーン。「寂しくなったね」と云われた翔は「平っちゃら、平っちゃら、ちゃらちゃら平気!ちゃら平気!」と節を付けて唄いながら腰を振って踊るんです。その踊りがまた可愛いんですが、楽屋で観ていた篠田さん、いたくお気に入りの様子で、その後スタジオに現れるや否や真似して唄いながら踊ってました。その踊る篠田さんは小田さんのお気に入りになりました。
 この回も小田さんはまたまた涙を流したんですよ。それがまた、タイミングが絶妙で、クローズアップの時に大粒の涙がポロリ。その瞬間、サブ(副調整室)ではあちらこちらで叫び声が。「美味し?い!」と。主に僕が叫んでいたんですが。

第29話
 いよいよ木里子と陽春の心が向き合う場面が多くなってきました。でもこの二人、ストレートな表現をすることが出来ません。お互いに見つめ合うことで自分の気持ちを届けようとし、また相手の心を理解しようとします。そんな二人の間を盛り上げてくれるのが栗山さん作曲の劇伴(音楽のこと)です。ティン・ホイッスルが奏でる美しいラブ・テーマは二人の心の内を表して、きっとみなさんの心の中に残っていることでしょう。
 ドラマの中では音楽はとても重要です。劇伴以外にも、例えば「かたつむり」やバーのBGMなんかも、その効果を狙って選曲しているんですよ。