麻生家の人々を翻弄したチャコです。
放送でこそ名犬に見えますが、ここにいたるまでの出演者、スタッフの苦労たるや並大抵のものではございませんでした。勝手にアドリブは入れるわ(犬だし)、飽きたら動かないわ。ほんとわがまま女優なんだから!
戸ノ山役の楠見薫さんも一言「強敵でした」。


特別企画 ドラマを120%楽しむあらすじ
「ピュア・ラブ」をもっと楽しく見ていただくために、ドラマ作りの裏側もチョッピリ教えちゃいます。
第6回(2月4日月曜)
教室から飛び出したルナ(樋井明日香)を追いかけた木里子(小田茜)は激しいめまいを起こす。が、生徒たちの前でルナをかばい、ルナとは携帯電話で話をする。しかしルナの気持ちは和らがず、放課後マンションを訪れた裕太(窪田翔太)や木里子に居留守を使う。
翌日、喘息の発作を起こした生徒に付き添って病院へ行った木里子は、宗達(川津祐介)の薬を取りに来た陽春(猪野学)と再会する。

第7回(2月5日 火曜)
学校に戻った木里子が、仲のいい同僚の典美(今村雅美)に陽春の話をすると、「何か縁がある」と言われ、そんな気がしてくる。
一方、放課後、裕太とルナが喋っているのを見た大紀(森田雄貴)たちは、二人を冷やかし、翌朝、黒板にルナを茶化す落書きが。怒った裕太がケンカを始め、木里子は必死に止める。その時にできたアザがなかなか消えず…。

第8回(2月6日 水曜)
日曜日の朝、木里子は偶然、龍雲寺に墓参りしてきた忍(尾崎麿基)に出会い、寺を訪れてみることに。宗達にお茶をふるまわれていると、陽春が帰って来る。そして一緒に庭を散歩しながら、陽春の厳しい修行生活の話を聞く。
一方、周作(篠田三郎)の病院ではあやうく医療ミスが起こりそうになるが、若い医師に反省がない。婦長の牧子(衣通真由美)を誘って「かたつむり」を訪れた周作に、戸ノ山(楠見薫)は複雑な心境だ。そんな時、学校でまた事件が起こる。

第9回(2月7日 木曜)
教室の掃除の仕方を注意した木里子。その言葉は、家の中を片づけられず、ついに離婚した母を持つルナの心を深く傷付けてしまう。
翌日、学校のパソコンに「キリコニセクハラサレテイル」というメールが送られて来る。木里子に心当たりはないが、内容からクラスにその犯人がいると思った木里子は、教室でみんなに聞いてみるが、誰も名乗り出ない。一方、返信メールを送った木里子に「日曜日の10時に公園で会おう」というメールが…。

第10回(2月8日 金曜)
待ち合わせの公園に来た木里子は裕太の姿を見て驚く。そこにルナも来て、貸してあげた携帯電話で裕太がメールを送っていたのだという。すべてはルナが仕組んだことだったが、裕太はルナをかばい、木里子に「セクハラをした」と叫んで去っていく。
その夜、木里子は忍を訪ね、メールのことを話す。密かに裕太の携帯電話を調べた忍は裕太ではないと確信するが、裕太は「自分が送った」と言い張る。
そんな時、健康診断で木里子の血液検査に異常数値が…。


特別企画 ドラマを120%楽しむ特別企画。【監督自らの解説】
〜監督からドラマが大好きなあなたへ〜 「ピュア・ラブ」をもっと楽しく見ていただくために、ドラマ作りの裏側をチョッピリ公開。
第6話
 この回では、木里子と陽春が周作の聖ヨハネ病院で3度目の出会いをしたり、元木ルナの家庭内での奇妙な(可愛そうな)生活ぶり― なにせルナの夕食は1年中コンビニの弁当かハンバーガーなのですから、麻生家の食卓と比べて大変な違いです― が紹介されますが、ここでは白井昭彦に注目してみましょう。木里子の父、麻生周作(篠田三郎)の親友で口が悪くてぶっきらぼうだが腕は一流という白井医師(石倉三郎)は周作の部屋を訪ねての帰りに、成田牧子婦長(衣通真由美)が周作のためにおいておいたキャンディBOXからヌガーキャラメルをごっそりと失敬したりします。コントで鍛えた石倉さんの「間」が笑えるシーンです。


第7話
 主人公の麻生木里子(小田茜)のかかる病気は慢性骨髄性白血病(CML)、血液のガンといわれる死亡率の高い難病で、血液中の白血球が異常に増えることにより赤血球や血小板が減り、致命的な病気にかかりやすくなるというもので、血液を固める血小板が減ることにより出血が止まらなくなったり(第1話)、この第7話のようにちょっとして打ち身でも内出血してしまうことになります。
 治療するにはいろいろな方法がありますが(例えば抗ガン剤の服用など)、どれも完全とはいかず、そのうちの有効な一方法がこのドラマに出てくる骨髄移植という白血病に侵された自分の骨髄を抗ガン剤で殺してしまい、他人の骨髄をもらうことでまた正常な血液をつくることが出来、生きのびていくという方法なわけですが、この自分の骨髄と合う(血液学的に、かつ遺伝子的に)骨髄をみつけるのが大変なわけです。

第8話
 ドラマの舞台の1つである龍雲寺についてお話しましょう。
 元々は森本宗達という徳の高い僧がすんでいたわけですが、ぜん息をわずらって一人では生活できなくなって、別のお寺(雲水が修業する禅道坊)で修業中だった弟子の陽春を世話してもらうため呼びよせて2人ですんでいるわけですが、勿論架空のお寺で禅宗の中の臨済宗のお寺ということで、京都の花園にある臨済宗妙心寺派の本山、妙心寺の境内にある大法院というお寺で撮影しました。お庭のきれいな寺で、茶室もあります。この庭で木里子と陽春の初めてのデート(?)を撮影しました。
 桜と紅葉の季節には特に見事なので是非一度訪ねてみて下さい。


第9話
 この回で陽春が4畳半の自室で写している「臨済録」について説明しておきましょう。陽春の住んでいる龍雲寺は臨済宗のお寺ですが、元々この臨済宗とは中国の臨済という名前の禅僧が起こした宗派で、それが日本にわたってきて色々な派にわかれていったわけで、宗達も陽春も臨済宗妙心寺派の僧というわけですが、「臨済録」とはその臨済が弟子たちに説いた教えを弟子が書きとめたもので陽春がもっているのは勿論その複写本ですが、ドラマの中で陽春の書く「壁立萬仭」という言葉は「禅の修業とは高くそびえる断崖のようにきびしくのぼりつめるのが困難なものだ」という禅の心を読んだ部分です。


第10話
 前回が固い話になってしまったので、今回は明石焼の話。
 全国的には聞いたことのない方も多いと思いますが、たこ焼の玉子を多めにして軟らかく作ったものをすまし汁の濃い目のだし汁につけてたべるというもので、兵庫県の明石市の店で初めてつくられたといわれているので「明石焼」という名前がついていて、神戸や大阪など関西方面で扱う店の多い食べ物です。おやつ感覚のものなので「かたつむり」では別にたこ飯定食などを出していますが、本場の明石では15個1人前で500〜600円というのが普通ですが、「かたつむり」では東京ということもあって10個500円ということにしました。それでも東京では安すぎないか?という声もあって、結局「かたつむり」は超良心的な店と評判をとったかわりにオーナーの吉住忍は休日なしで働かなくてはならないという設定になったわけです。