京女、まことちゃんが行く!


京都で現役祇園芸妓ヴォーカリストとして活躍する"MAKOTO"がお届けする京都コラム。


 第5回『楽屋』



中学3年生を迎えるまでの春休み
憧れの『都をどり』の楽屋にお手伝いに通う。

3月31日に“大ざらえ”というゲネプロが行われる。
本番通りに 衣装もつけて 関係者さんを主に
報道の方や「しゅうらい券」を持った方に見て頂きます。

楽屋では お白いをしてもらうお姉さん方や
衣装をつけてから みんなでお稽古をして 最終チェック。
地方さんはお囃子さんと音合わせ…などと
慌ただしくてピリピリとした緊張感が漂います。

そんな中 右も左もわからない私がお手伝い??
いやいや 邪魔になるだけでしょう…最初は(笑)

まず ご挨拶もどこからして良いのかも解らず
「こんな バタバタした感じなのに いつ言えば……」
と戸惑うばかり。
なんとか 小声でもご挨拶をして
楽屋で お姉さんの近くに座り 着物を着られる時に
付き添って 紐を持ってお手伝い。
が しかし 紐もいろいろあり どの順番で渡して良いかも
解らず ほんまに邪魔しに行った感じ。
でも 最初はみんなそうなんですよね!

さて“大ざらえ”なる本番が始まる。
歌舞練所には 普段の舞台稽古とは違って
客席に人が座ってらっしゃる。
私も後ろの方に立って 置屋さんのお母さんと共に
拝見させてもらう。
「わぁ〜、華やか〜、いつか私も!!」なんて目を輝かせる。
夢と希望に満ちあふれて舞台に見とれていた。

しかし 楽屋では 優雅な舞台上とは違って
出番が終わってすぐに お座敷へ行く先輩の
用意の速さに あっけにとられ
お姉さん方の お手伝いをしようと必死だった。

そういと こんな思い出があります。
本番始まってからのお手伝いに行った時
初めて“おおきに”という言葉を使ったコト。
違う置屋さんのお姉さんから おやつを頂いた。
“おおきに 姉さん”っと答える事くらい解っていたのに
恥ずかしくて「ありがとうございます…、」っと言ったら
同じ館のお姉さんが「おおきに 姉さん、て言うねん」っと
教えて下さり 勇気を振り絞って“おおきに 姉さん”。

京都人のクセに…ですが
普通に中学校に通ってるんですから
「おおきに」…て使いませんよねぇ。
今では Gパン&Tシャツでも “おおきに姉さん”です(笑)
あ、最近は言われる事も増えました。

記:MAKOTO



MAKOTO
photo by Yuto HIRAKAKIUCHI
■プロフィール"MAKOTO"
生粋の京都生まれの祇園芸妓。幼少の頃より洋楽に親しみ、16歳で祇園の舞妓「真箏(まこと)」(祇園甲部歌舞会所属)となり、21歳で芸妓に成る。平成13年に「井上流の名取り」となる。
2001年に「MAKOTO」は北島健二をプロデューサーに迎え、自身のオリジナルアルバム「MAKOTO」でトライエムよりメジャーデヴュー、翌年2002年1月には藤井フミヤ、尚之兄弟の作品で初マキシシングル 「MINE」を発表、5月には織田哲郎作曲でセカンドマキシシングル「SPRING MUSE」6月にセカンドアルバム 「To be or not」を発表。
2002年7月〜9月、京都のエフエム局アルファステーションのイメージアーティスト としてラジオのパーソナリティを担当。
現在「真箏」として伝統芸能の習得に日々精進をしつつ、なおかつアーティスト「MAKOTO」では京都を中心としたライブ活動や当エンターティンメントサイトの立ち上げ、運営なども手がけ、さらに文化人として各種出版物にコラムを執筆したり、講演活動などにも精力的に参加している。

MAKOTO
http://www.fan-g.co.jp/makoto/
真箏
http://www.chimalabel.com/


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