2008年05月25日放送

情熱大陸extra

 安發伸太郎(あわ しんたろう)
(料理人・22歳) 1986年生まれ 栃木県出身
フランスのリヨンからさらに車で2時間程の山奥にある三つ星フランス料理店「レジス・エ・ジャックマルコン」で働く若き料理人。栃木生まれの安發は、調理学校を出た後本場で学ぶしかないと、日本の料理店での修行を経ず、いきなりフランスへ渡り二ツ星のレストランで修行を始めた。その後、現在のシェフのもとで働きたいとこの店に移った。今では魚料理を取りまとめるチーフとして働いている。
店では「まさに勤勉な日本人」として評価の高い安發は、休日でも市場へ行って食材の研究をし、ワインを飲み歩く。いつかは自分の店を開くのが夢。本場でしか得られないものを身につけるため、世界最高峰の店で自分の腕と感性を日々磨いている。

 松井えり菜(まつい えりな)
(画家・24歳)1984年生まれ 岡山県出身
 現在芸大の大学院生でありながら、すでに作品2点がカルティエ財団に買い上げられている期待の新人画家だ。2004年、村上隆が主催するアートの祭典「GEISAI #6」で、『エビチリ大好き!』が数百人の参加者の中から金賞に選ばれる。さらに翌年には、世界の有望新人画家の一人としてフランスで行われた展覧会に最年少で出展。松井の巨大な作品は会場で一際目立ったという。自画像を主なモチーフとする松井だが、しかしその作風は「キョーレツ」である。エビチリを前にして白目を剥いている私、目から木が生え鼻の穴から苔が飛び出す私…一見下品にも見えてしまうような設定を、高度な画力とカラフルな色彩で一枚の華麗な美術作品に仕上げるのが松井だ。「私の顔を見て、ぷっと笑ってもらいたいんです」と松井は言う。一度見たら忘れられないインパクトを持つ松井の作品は海外からの評価も高い。

 洲浜正明(すはま まさあき)
(酪農家・25歳)1983年生まれ 島根県出身
 島根県で放牧の酪農を営む、自然放牧酪農家。「一度飲んだらもう他の牛乳は飲めない」と言われる独特の味が売りだ。洲浜の家は元々乳製品の卸業を営んでいた。実家の手伝いをしていた際、お年寄りたちが「昔の牛乳が飲みたい」「紙パックの牛乳は本物じゃない」と話すのを聞き、酪農で起業できないかと考え始める。その後、両親を説得して、家業の乳製品の卸業を廃業してもらい、大学在学中に両親と共に(有)シックス・プロデュースを起業、牧場や乳牛の購入など一から酪農をはじめた。洲浜の作る牛乳は市場で出回っているものとは味が違う。四季折々咲く花が変わるように洲浜の牛乳も四季によって味が変わる、まさに自然の力を借りて作られた牛乳なのだ。洲浜の作り出す確かな味は、リピーターが後を絶たない。非効率であろうとも本物の味を取り戻すべく、真っ向から闘っている。

 松永貴志(まつなが たかし)
(ジャズピアニスト・22歳)1986年生まれ 兵庫県出身
 13歳のときジャズピアノの巨匠、ハンク・ジョーンズに「ずばぬけた才能」と絶賛され、15歳でプロデビュー,17歳でブルーノートレーベルから全米デビューした。ピアノを始めたのは5歳。その後全くの独学でピアノを引き続けてきたという、異才だ。デビュー後もニューヨークや東京を行き来し、NYでは街で学ぶ方が好きとライブハウスを回り、教会でピアノを借りて練習した。演奏を聴いた人たちからリクエストをたくさん受け手応えを感じた。19歳のとき、新日本フィルと共演、日本を代表する指揮者・岩城宏之のもとで演奏し、天才登場、と言わしめた。NYのジャズクラブで人気を博す事が自分にとっての目標ではない、もっと様々な音楽をやりたいと自分の気持ちを決め、ジャンルにこだわらずに活動を行う。最近では、クラシックの編曲や作曲も手がける。これまた独学。その分過酷な道ではあるが、その道を人一倍の努力と智恵で、貫くつもりだという。若くして「天才」の称号を手に入れようとも、プレッシャーは感じない。松永は次々に曲を作り、弾き続ける。

 安田菜津紀(やすだ なつき)
(フォトジャーナリスト・21歳)1987年生まれ 神奈川県出身
 高校生の時にNPO法人「国境なき子どもたち」のプログラムに参加し、カンボジアを訪れた。
親に虐待を受けたり、人身売買された子どもたちを目の当たりにして、フォトジャーナリストになることを決意。現役大学生である彼女は今年一年休学し、カンボジア、中近東を中心に撮影して回ることにした。
安田がカンボジアにこだわるのには理由がある。自分の家族の死から人と人とのつながりに疑問を持ち、精神的に救いようがなくなっていた安田は、その時訪れたカンボジアの子ども達の笑顔に救われた。カンボジアの子ども達は、自分達の置かれている環境に屈することなく力強く生きていた。大人に裏切られた子どもたちの、それでも人を信じようとする姿勢。彼らが見つめているのは「過去」ではなく「今」だということに気づかされた安田はその「今」を写すため今日も世界のどこかでシャッターを切っている。

 登大遊(のぼり だいゆう)
(プログラマー・23歳)1984年生まれ 兵庫県出身
 18歳、大学1年生の時に登が開発した「ソフトイーサ」が、これまでになかった画期的なソフトとして、業界の注目を集めた。現在、それを改良したソフトの英語版を公開するなど、アメリカのIT業界に真っ向勝負を挑もうとしている。19歳でソフト会社「ソフトイーサ」を起業。大学発ベンチャーで、まだ学生をしながらの2足のわらじ。売上げもまだ数億円単位と規模は小さいが、そのポテンシャルに寄せられる期待は大きい。独占契約を結んで欲しいと大手企業がつくばまで足を運び、JERTO(日本貿易振興会)が登の挑戦を後押ししようと、アメリカITの総本山・シリコンバレーで登の技術を紹介するイベントを開催している。現在、日本のコンピューターソフトは輸入超過状態。日本のソフト産業に新たな風を吹かそうとする登の頭脳に迫る。

 澤昌克(さわ まさかつ)
(サッカー選手・25歳)1983年生まれ 千葉県出身
 日本ではその名はほとんど知られていないが、サッカーの地、南米ではその活躍が知られる日本人だ。かつて繁栄を極めたインカ帝国の首都、クスコにあるペルー1部リーグの強豪・シエンシアーノに所属するストライカー。
2007年にはペルーリーグ外国人最優秀選手賞を受賞した。その活躍が認められ、ペルーサッカー協会からペルー代表入りを前提とした国籍取得要請を受けた。しかし、日本での代表入りを考えて辞退。今年は、南米のクラブチームの頂点を決めるリベルタドーレス杯にも出場した。
澤は高校卒業後、単身でアルゼンチンに渡った。そこで3年間の下積みを経て、2005年にペルーの1部リーグのチームとプロ契約を果たす。彼の特徴は、フォワードだけではなく、中盤の全ポジション、サイドバックもこなせる万能性だ。現在、Jリーグの数チームが獲得に動いているともいわれている。2010年W杯の切り札となるかもしれない、澤のペルーでの孤高の戦いを伝える。

 福原美穂(ふくはら みほ)
(アーティスト・20歳)1987年生まれ 北海道出身
 今年の4月にメジャーデビューした大型新人。その圧倒的な歌唱力と、故郷・北海道の大地を思わせる大陸的なオーラで、近年まれに見る歌手が出現したと言われている。福原は子どもの頃から音楽好きの両親のもとで洋楽を聴いて育った。その頃からの夢は歌で食べていく事。高校生のとき、地元テレビ番組のカラオケコーナーでマライア・キャリーの曲を歌い、聞く者に衝撃を与えた。英語が話せないのに英語の発音が完璧でマライアの曲を見事に歌い上げたからだ。その出演をきっかけに道内デビュー。北海道で人気を博し、今年4月のメジャーデビュー。自ら作詞、作曲もつとめたデビュー曲「CHANGE」は、有線のリクエストチャート最高位4位、女性アーティストとしてFMラジオ局パワープレイ史上最多獲得となって話題となった。彼女の魅力はなんと言ってもその圧倒的な歌唱力。デビューを控えた2月、アメリカの最古の黒人教会で、日本人ながら圧倒的なゴスペルを披露した。その歌唱力とパフォーマンスは、本場の人々をうならせ「奇跡の子」と賞賛された。福原は死ぬまで歌い続けたいと語る。

 相馬洋希(そうま ひろき)
(風車守・25歳)1983年生まれ 青森県出身
 青森県下北半島、国内最大級の集合型風力発電所で風車の保守管理の仕事をしているのが、地元出身の相馬だ。相馬は、同級生たちの多くが地元を離れて就職する中、この地に吹く風が好きだ、という理由から風力発電会社に就職、地元に残ることを決断する。クリーンエネルギーとして期待される風力発電だが、自然が相手なこともあり故障も多い。相馬が担当している風車は35基。雨の日も風の日も地上68メートルにあるプロペラ部分へ、250段のはしごを登る。地味な仕事。過酷な仕事。そんな中、相馬の一番の楽しみが、天気の良い日風車の上で食べるお弁当。特別なことがおこらない日常を淡々と、しかし、充実感を感じながら生きる相馬の姿を追う。

プロフィール

情熱大陸extra

情熱大陸extra


担当スタッフ

演出:高橋伸正
構成:岩井十朗
ナレーター:窪田等
撮影:伊藤寛、遠藤美彦、下野浩介、南幸男、稲葉達也、久保田雅文、松井孝行
音効:井田栄司
制作協力:SLOWHAND
ディレクター:中村裕、深見將史、武藤哲典、香山宏三、田代由卯花、茂原雄二
プロデューサー:井口岳洋、伊豆田知子

情熱語録

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サッカー選手・澤昌克
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その夢に近づくために…、
近くにある目標を達成することによって
近づけると思うんですよ。
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楽しいなと思ったときはできるんですよ。
サッカーをホント好きで好きでやって上達しましたし、
やるんだったら1番を狙うしかないですよね。

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料理人・安發伸太郎
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本当にいいものじゃないものを、
“いい”と言うことはできないので…。
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決して近道ではないと思います。
遠回りといったら遠回りでしょうかね。
結局、最終的に同じ所に辿り着くと思うので、
遠回りしているうちに色々なことが身に付くと思うので、
それは決して時間の無駄ではないかな、と。

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アーティスト・福原美穂
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自分がやり続けていくことが一番大事だと思うので。
いいことばかりじゃないと思えればいいわけですから、
(心が)折れたら折れたで全部たぶん歌になると思うので、
歌っていると思います。ずっと。

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酪農家・州浜正明
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もっと田舎は田舎らしい最良のデザインってあると思うんですよね。
農業ができて、人が住んで、動物たちが住んで。
やっぱり自然と動物と人間っていうのを繋ぐ役目ってあると思うんですね。

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プログラマー・登大遊
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インターネットっていうのは、
悪い人がいないようなネットワークを想定して
昔の設計者たちが作ったので、
悪い人たちがいても情報が守れるようにするための仕組みを、
何か簡単なものを作らないといけないな、と思いました。
(思いついたのは)中学2年の頃です。

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画家・松井えり菜
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絵の中で嘘を付くというのは、
画家が一番やってはいけないことだと思う。

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ジャズピアニスト・松永貴志
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とりあえず“思い込み”って才能はあるかもしれない。
ピアノ上手いと思い込んでピアノ弾いちゃったり、
英語勉強しようと思っても“英語できる!英語できる!”と思って。
誰よりも願ってやれば、多分、出来ると思う。
まぁ、そんなすぐできないけど…ハハハ。
そこじゃないですか。一番大切なのは。

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フォトジャーナリスト・安田菜津紀
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日本で見るカンボジアの写真って
「子供がゴミ山でゴミを拾ってて、すごい悲しそうな表情をしていて…」。
だけど、私が言いたいのは
そうじゃないんだよってところの
写真を撮りたいんですよ。
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本当にこっちにも伝わってくるような
幸せそうな表情をするってこと
私は一番伝えたいんです。
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活き活きするって言うか
一番人間らしい面っていうか
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人を救うのは、
人だと思うし。

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風車守・相馬洋希
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(地上68m、風車の上で愛妻弁当を食べながら)
多分、俺1000回以上上ってますけど、
毎回見とれますね。
風だけですよ。
他の何の力ももらってないですからね、風だけ!
カッコイイじゃないですか!

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特別対談:スガシカオ×桑田真澄より
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ス:一人一人が変えられるものってすごくあるじゃないですか
  人ひとりが救える数って物凄いたくさんあると思うんですよね。
桑:『大人になって先の事』って見えない。
  だからこそ、人と比較しないで、
  自分の…音楽が得意な人は音楽で頑張れがいいし、
  野球が得意な人は野球で頑張ればいいし…。
  早いからいいってもんじゃないと思うんですよね
  みんなそれぞれペースがあるじゃないですか。
ス:僕は全然、天才とかいう類の人じゃないので、
  一生懸命みんなに負けないように頑張ってるんだけど、
  飛び抜けた才能もなくて…。
桑:これ見てる人は、
 「なんだお前らミュージシャンとプロ野球選手で、
  お金いっぱいもらって人気あるからそんなこと言えるんだよ」
  って思われるかもわからないけど。
  でも、僕はそうじゃないと思います。
  決してそれが全てじゃないですから。
  『その道のプロフェッショナルになること』が大事だと僕は思います。

情熱の瞬間

┗23:17 三ツ星レストランの超多忙ぶり!(176クリック)
┗23:50 シャッターを切るのは親しくなってから(207クリック)
┗23:56 風車の上でお弁当(291クリック)

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