古来の日本では、すべての権力は、志羽神社宮司の家系である志羽一族の手に握られており、志羽家の当主は代々、異界から訪れる妖怪と交わる事で、人間界での影響力を維持してきた。実は、普通の人間が妖怪と交わる事は、すなわち“死”につながるが、志羽家の当主だけは、代々伝わる秘法により、命を落とすどころかその霊力を強めてきた。

そして６０年ぶりに訪れた人間と妖怪たちの“交合の儀”の年、２０１５年。志羽家の周りに現れたのは、外見は普通の女子高校生だが実は妖怪の、雪女家系である姉の冬城咲雪（玉城ティナ）と冬城小雪（平祐奈）の姉妹、そして狐火家系の明洞院朱音（池田エライザ）だ。
姉の咲雪は雪女家の優等生で、人間界の「貴種」である志羽家の当主・志羽龍之介（戸塚純貴）の子種を得ることで、没落の一途を辿る冬城家の繁栄を期待され、人間界に降りたが音沙汰も無くなかなか帰って来ない。そこで“じゃじゃ馬娘”で妹の小雪が、実は中学生にもかかわらず、飛び級をしたとして姉を探しに咲雪たちの高校に同級生として編入してくるのだった。ただ、雪女家最長老のババ様（柴田理恵）から、姉探しのために小雪に与えられた時間はたったの２４時間。

小雪が最初に高校で出逢ったのは、数百年にわたって志羽家に仕える下僕の家系である安藤玲（横浜流星）。彼は、“ヘタレ”ではあるが、主人の龍之介をはじめ常に人のことを考え、誰より優しい心を持っていた。一方、志羽家で幼い頃から帝王学を教えられ尊大な龍之介は、雪女である咲雪が一向に交合を求めないことに苛立ちを覚え、下僕である安藤にはコンプレックスを抱いてしまっていた。そして、咲雪の当初の狙いと同じく、志羽の子種を求め龍之介を誘惑するのが、狐火一族の朱音。普通の人間だが、志波にふさわしいのは自分だと思い込んでいる、成金お嬢様の奥寺美由紀（田中美麗）。また、志波の下僕として滅私奉公する安藤の傍らには幼馴染の山下香織（永尾まりや）が……。

複雑に錯綜する、「欲と恋心」……。“じゃじゃ馬で武闘派”の小雪は、龍之介や朱音たちとケンカをしながらも、姉の咲雪を２４時間以内に探さなければと目まぐるしく動き回るが、果たして咲雪はどこでどうしているのかっ…！？