撮影されたドラマの素材は、一つ一つは刹那的なカットです。これらは編集という作業を経て物語を紡ぎます。
今回は、編集歴8年の寺下智さんに話をお伺いしました。


撮影で創りこまれるカット


カットが後に編集で一つに
映像が世に出て50年をこえ、私たちは「映像言語」というか「視覚言語」の中で育ちました。
カットとカットを組み合わせる事による映像のモンタージュ効果は、テレビ世代の私たちには、いまや当たり前のものとして自然ととけ込んでいます。
その効果を作り出す場所が、この編集室です。機材の山の中で寺下さんにお話を聞きました。

「一番気にするのは、間ですかね」
シナリオの間というものがあります。そして、役者の演技の間。
それに全体的な流れの間を作り出すのが編集です。
演出家の演出が一つの形になる瞬間を創り出す場所です。
「編集担当の僕らは撮影現場にいないじゃないですか。編集の時に初めて映像を視る。初めの視聴者として素直な感覚を大切にしています。間に気を配りつつ気持ちのいいつながりを心がけていますね」
芝居の間を殺さずに、編集の間を生かす(テンポを出す)のに苦労すると語ってくれました。
「編集という仕事の中でも、ドラマは特にやりがいのある仕事ですね。ドラマの編集は、一つ一つカットを積みあげて創りこんでいくものです。その中には、役者の方の演技や、制作の方々の思い入れのあるシーンやカットを削らなくてはいけないこともありますが、作品として完成されたものを創るため涙をのんでつまむ事もありますが、苦労して良いものができると、やっぱりうれしいですね」
最後に、寺下さんは「ゴールデンタイムのドラマにも負けないぐらいの気合いを入れて、楽しく編集しています」と語ってくれました。
スタッフも楽しみつつ創られているドラマ「ドレミソラ」、最後まで見逃せませんね。