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センバツ出場校決まる

2018年2月 4日

先月26日、第90回記念センバツ大会の出場校が決まりました。
近畿からは21世紀枠の膳所(滋賀)を含め、7校が甲子園に出場します。滋賀から3校はもちろん初めてで、全国で見ても同一都道府県からの3校出場は17年ぶりとなります。滋賀は近畿で唯一、複数校の出場がなく、それが一気に3校というのも驚きです。
逆に兵庫から3年ぶりに出場校ゼロとなり、地元ファンにとっては寂しい春になりました。
注目はセンバツ連覇を狙う大阪桐蔭で、昨年の春夏甲子園で活躍した主力選手が多く残り、今大会も優勝候補筆頭です。特に近畿大会4試合で自責ゼロだった根尾くん、柿木くん、横川くんの投手陣は安定感で群を抜いています。打線も高校日本代表の藤原くんを筆頭にレベルの高い打者が並んでいます。
その大阪桐蔭と近畿大会決勝で1-0の熱戦を演じた智弁和歌山も久しぶりに上位を狙える戦力。ヒジの故障で秋は登録を外れていた主砲の林くんが復帰しそうで楽しみです。大型右腕の平田くんに次ぐ投手も台頭してきましたから、投打のバランスがよくなりました。
初出場の乙訓(おとくに=京都)は、前チームからマウンドを守ってきた左腕の富山くん、右腕の川畑くんがライバル心を持って競い合い、レベルアップしています。手堅い野球は大崩れせず、初出場の重圧をはね返せれば旋風も期待できそうです。
近江(滋賀)は林くん、有馬くんの1年生バッテリーが原動力。1年から4番を打っている北村くんも復調気配で、投打とも近年最高レベルです。ここも1年からレギュラーだった1番打者の木村くんが故障から復帰しそうで、得点力が増しそうです。
彦根東(滋賀)は、昨夏甲子園で完投勝利を挙げている左腕の増居くんが大黒柱としてチームを引っ張ります。秋はコンバートなどもあって守備位置が決まらず、守備の乱れから失点するケースが多かったのですが、本番では解消されるでしょう。
智弁学園(奈良)はおととしの覇者。エース左腕の伊原くんは変化球が冴え、うまい投球が持ち味。過去2年と比べると、やや小粒になった印象ですが、大舞台では近年、無類の強さを発揮していますから、今年もやってくれるでしょう。
膳所は59年ぶりのセンバツで、夏を合わせても40年ぶりの大舞台になります。近畿屈指の進学成績を誇り、胸の「Z」のマークは古くからのファンには懐かしい文武両道名門です。6回目の甲子園で初勝利を狙います。
全国的にも強豪が多く甲子園にやってきます。秋の神宮大会優勝の明徳義塾(高知)は、夏も投げた市川くんが、秋は公式戦をすべて完投。打線も主砲の谷合くんが神宮で自信を取り戻し、春の初優勝も夢ではありません。
関東勢では東海大相模(神奈川)が一番手。3番の森下くんを中心とした打線は強力で、秋は故障で投げられなかったエースの斎藤くんが万全なら、優勝戦線に入ってきそうです。
今大会は東海勢も有力。静岡は2枚の強力投手陣に、レベルの高い打者が揃う打線も機動力を絡めてスキがありません。東邦(愛知)は打線の破壊力は今大会随一で、投手陣の出来がカギ。三重も投打に高いレベルでまとまっています。
九州では神宮大会で大阪桐蔭を破った創成館(長崎)に注目。タイプの違う投手を多数、擁し、打線も切れ目がありません。
東北勢では、聖光学院(福島)の評判がいいようです。兵庫出身のエース・衛藤くんが、地元・兵庫のファンに明るい話題を届けられるでしょうか。
昨夏活躍した日本航空石川も、経験者が多く楽しみで、下関国際(山口)は、夏の初戦敗退の雪辱を狙います。
今大会から「タイブレーク」が導入され、事実上、引き分け再試合は決勝を除いてなくなります。12回を終わって同点(無得点)の場合、無死1、2塁から攻撃を始める(12回から継続打順)このルールの適用があるのか、興味深い大会になりそうです。